2024年5月、英国メディア「ミラー」が報じた一つのインタビューが世界を震撼させました。インタビューの主は、2015年に脱北した元北朝鮮軍幹部の娘・임희연(イム・ヒヨン/仮名)さん。彼女は、かつて平壌の大学を卒業し、北朝鮮政府から提供された三部屋のアパートに住み、何不自由のない生活を送っていたといいます。しかし、その裏には言葉を失うような“国家ぐるみの人権侵害”があったのです。

学校から直接連れて行かれる少女たち
イムさんによれば、ある日突然、学校に「管理者」と呼ばれる政府関係者たちがやってきて、10代の少女たちを「金正恩の性奴隷」として選抜していったとのこと。選ばれるには「脚がまっすぐで見た目が良いこと」など、外見に対する基準が存在したといいます。
選ばれた少女たちは、キャビアなどの高級食の提供方法やマッサージの技術を学び、やがて“彼”との関係を持つことが「当然」とされるのだとか。しかも、一度選ばれてしまえば「失敗は許されない」。イムさんは「間違いを犯した少女は“消される”」と断言します。さらに妊娠してしまった場合も…結果は同じ。「彼女たちは、二度と姿を現さない」といいます。
北朝鮮の豪華な隠れ家と消される真実

金正恩には、外国の諜報機関でも特定できない“豪華な隠れ家”が平壌周辺だけで数百箇所存在するとのこと。性奴隷にされた少女たちは、そうした隠れ家で生活し、極秘裏に“任務”をこなしているというのです。
脱北者が公開処刑の惨劇も目撃

さらにイムさんは、モランボン楽団の11人の女性団員が“わいせつ映像”を制作したという罪で公開処刑された場面も目撃したと証言します。彼女たちは縄で縛られ、頭には布、口には猿ぐつわをされ、60メートル離れた場所から見守る中、ひとりずつ銃殺されました。その後、戦車が遺体の上を何度も通過し、原形をとどめないまでに…「あの光景の後、3日間は何も食べられなかった」と語ります。
“豊かさ”の代償にあるのは“恐怖”
では、なぜイムさんはそんな豊かな生活を捨て、命がけで脱北したのでしょうか。その理由は一言、「いつも恐怖を感じていたから」。見てしまった真実、知らされない自由、そして口にしてはいけない日常――彼女は、国家という牢獄から抜け出すことを決意したのです。
※本記事は、公開されたインタビューをもとに構成されたフィクションではない現実の証言に基づいています。読者の皆様には、北朝鮮という国の「本当の姿」について、今一度深く考えていただければと思います。