~キム一族3代にわたる愛の歴史を読み解く~
北朝鮮の“将軍様”といえば、軍事力や政治、核開発などの硬派な話題が注目されがちですが……。実は意外にも(?)ロマンチックな一面があることをご存知でしょうか。
そう、今回は「北朝鮮の金氏王朝3代にわたる女性遍歴」について、真面目に! そしてちょっぴりユーモラスに掘り下げてみたいと思います。1代目・金日成から3代目・金正恩に至るまで、それぞれの“好みのタイプ”はまさに三者三様。彼らの恋愛観には、国家の思想と同じくらい独自性が宿っているのです。

■ 1代目・金日成:初恋は読書クラブ!?革命の中の恋
金日成主席の最初の恋は、なんと16歳。秘密読書クラブに参加していた韓成姫とのピュアな初恋から始まります。その後、彼女をゲリラ活動に引き入れ、若き革命戦士として共に歩んだものの、日本軍の襲撃で離れ離れに。
続いて2番目の妻となったのが、有名な“白頭山の女将軍”こと金正淑。彼女との間には、後の2代目・金正日が誕生します。しかし32歳という若さで早世。金正淑の死後、金日成は秘書だった金聖愛と再婚。この再婚もまた、戦時中のロマンスだったというから驚きです。
さらに! 金日成には内縁の女性も2人いたとされており、そのうち一人は主席宮殿のマッサージ師「諸葛氏」、もう一人は美貌の舞踊家「金松竹」。どうやら主席は芸術家肌の女性にも惹かれたようです。

■ 2代目・金正日:ハーレムの如き“愛人リスト”
金正日は“恋多き男”として有名で、その華やかさは父・金日成をしのぐと言われています。まず最初に登場するのが女優の成恵琳。すでに子どもがいた既婚女性でしたが、そんなことは関係なく恋を貫いたのが金正日スタイル。この2人の間に生まれたのが、かの有名な“長男”金正男です。
その後、正妻とされたのは電話交換手出身の金英淑。ですが、政治的な思惑から決まった結婚であり、プライベートではほとんど交流がなかったとも。
そして運命の女性となったのが、在日朝鮮人で舞踊団出身の高英姫。この2人の間に生まれたのが、そう… 現在の最高指導者、金正恩です。
さらに! 音楽団出身の金玉との関係もあり、彼女は最晩年まで金正日のそばにいた“最後の恋人”とも言われています。

■ 3代目・金正恩:現在進行形の“女性遍歴”
現在の北朝鮮トップ・金正恩氏のパートナーといえば、もちろん李雪主(リ・ソルジュ)。もともとはモランボン楽団のメンバーで、2012年に公式の場に登場して以来、“ファーストレディ”として君臨しています。
しかし実は、彼女と結ばれる前から、金正恩には複数の“彼女”がいたとされているのです。
まずは人気歌手の玄松月(ヒョン・ソンウォル)。若き金正恩が夢中になった相手で、すでに恋人がいた彼女を“熱烈アプローチ”で射止めたとか。のちに結婚したものの、関係は続いていたという噂も…。
次に登場するのがピアニストの李如心(イ・ヨシム)。結婚したいという意思まであったものの、金正日からの反対で叶わず。しかし関係は続いているという見方もあります。
そしてもう一人、女優の徐銀香(ソ・ウニャン)。こちらもまた、芸術系出身で金正恩の“好み”に合致していたようです。

■ 一貫しているのは「芸術+献身」?
金氏一族の女性遍歴を3代にわたって見てみると、ひとつの共通点が浮かび上がります。それは――「芸術に通じた女性」、そして「秘密を守り、忠誠を誓う女性」。
政治家としてだけでなく、一人の男として恋愛を繰り広げるその姿は、国民にとってはまさに“人間らしさ”を垣間見る瞬間なのかもしれません(…あるいは完全なる権力の暴走か)。
■ 結び:恋もまた、革命の一部である
北朝鮮という極めて閉ざされた世界の中で展開されるロマンス劇場。その一つひとつに、国家の緊張と、権力者たちの欲望と、哀しき愛の物語が詰まっているのです。
今後、金正恩氏の“愛の年表”に新たな名前が刻まれるのか… 世界中の好奇心が静かに、しかし確かに見守っています。